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私たちは、商用・オフィス・住宅用不動産の売買、小売・商業リース、不動産開発関連など、不動産に関する様々なサービスを提供しています。当事務所の不動産チームは、顧客のニーズに合わせたアドバイス・サービスの適時提供に尽力しています。

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不動産法

オーストラリアにおける店舗のリース契約・注意点 ② 

Q:  カフェを始めるに当たり、店舗を借りることになりました。リース契約を結ぶ時には、どういうことに気を付けたら良いでしょうか?(30代男性=飲食店勤務)   A: 今回はリテール(小売り)リースに関する法律に重点を置き、NSW州法「Retail Lease Act」(以下、Retail Lease法)について説明します。他州にも同様の法律が存在します。  一般的にリース契約書は、物件オーナーに一方的に有利に書かれた書類です。かつて、小売店舗リースに関して、オーナーと店子の間でもめ事が絶えず、社会的な問題に発展したという背景があります。そこでこうした小売店舗リースに公正さをもたらすために、Retail Lease法が立法されました。       「Disclosure Statement」 まず、リース契約締結前に、オーナーは店子に対し、そのリースに関する重要事項を、全て分かりやすく店子に伝えるべく、「Disclosure Statement」という書類を提出するよう義務付けられています。もしこのDisclosure Statementに不備があったり、虚偽の情報が盛り込まれていたりすると、後に店子にリース契約を解約する権利が生じたり、また、オーナーに罰金が科されたりすることがあります。 Disclosure Statementの内容は、以下を含みます。 賃料、賃料が見直される方法 共益費の詳細及びその店子の負担割合 オーナーがリースと共に提供する器具備品の詳細 オーナーが施す内装工事及びそれに対する店子の負担率 オーナーが必要とする店構えの詳細、この他、店子が負担する支払いなど Disclosure Statementは、リース契約締結の少なくとも7日前に店子に渡すことが義務付けられています。また、店子はDisclosure Statementを受け取った後、オーナーに対して受け取りの確認及び「Lessee’s Disclosure Statement」を7日以内に返送しなくてはなりません。 Lessee’s Disclosure Statementの中には、店子として、「本リース契約上の条件を全うできる確信がある」という確認や、特に重要なのは、リース契約書に記されたこと以外で、エージェントまたはオーナーと口約束があった場合には、その詳細の記入も求められているという点です。それらの詳細の記入がない場合には、後日、そうした口約束の主張ができなくなる可能性がありますので注意が必要です。   契約に関する費用の支払い 一般的な商業リース(オフィスなど)の場合、リース契約書の締結に関わるオーナーの法務費用は全てテナントが負担する、という条件が多々見受けられます。しかし小売店舗リースの場合は、そうしたオーナーの費用を店子に負わせる事は原則的に禁じられています。同様に、店子に対し「Key Money」(ボンドや保証金と違い、返金されることがない、日本でいう「礼金」に相当)の支払いを求めることも禁じられています。 NSW州以外にお住まいの方は、それぞれの州のRetail Lease法につき、各州の専門家にご確認ください。


不動産法

不動産法 オーストラリアにおける店舗のリース契約・注意点 ① 

Q:  カフェを始めるに当たり、店舗を借りることになりました。リース契約を結ぶ時には、どういうことに気を付けたら良いでしょうか?(30代男性=飲食店勤務)   A: カフェを営む上で、店舗のリースが最も重要であると言っても過言ではありません。賃貸期間、賃料、賃料の見直し条件、銀行保証、共益費の負担、営業日や営業時間の指定、店舗内の器具備品の修繕義務といった基本的な事柄について気を付ける必要があるのはもちろんのこと、リース契約書には他にも多く、大家に有利な条件が課されています。   大家と色々な条件に付いて交渉する上でベストなタイミングは、リース契約のドラフトが発行される前の時点です。従って、この時点で経験のある弁護士等専門家に相談し、色々なアドバイスを受け、基本的条件につき大家と交渉すると良いと思います。   リース締結前のチェックリスト 所有者及び物件に登記上の問題が無いかの確認。カフェを営む事が出来る開発許可が役所から下りているかの確認。トイレ、エアコン、冷蔵庫、コンロ、グリーストラップ等重要なものについては、問題が無いか業者に検査してもらう。器具備品を引き継ぐ場合には、それらの所有権の確認(場合によってはリースされていたり、抵当権が設定されている可能性もある)。店舗を改修する場合には大家と事前合意をしておくべき。既存のビジネスを購入する場合には、売り上げと併せて、上述のような調査をし、購入価格が適正であるか判断すると良いです。   銀行保証 商業物件をリースする場合、大家はほとんど例外なく、賃料数ヶ月分の額の銀行保証を必要とします。銀行保証とは、店子が支払い不能になった場合に、銀行が店子に代わって合意された分の賃料を大家に支払うというものです。銀行はその保証を出すにあたり、店子が同額の定期預金を担保として設定する事を通常必要とします。従って、リース期間中、その定期預金は凍結されてしまいます。   リース期間 リース期間が終了した後、同リースを更新するか、また更新後の賃料をいくらにするかは、大家の自由裁量に委ねられてしまいます。繁盛店の場合には、新たなリース契約を締結するにあたり、大家が足元を見て賃料を高く設定してくることも十分考えられます。また、第三者が、店舗に対し多額の賃料を大家に提示し、その商売を乗っ取ろうとする事もあります。この場合、第三者が提示した賃料が、新たな賃料となりかねません。   リース期間は長ければ良いというものでもありません。「ようやくリースが終わり店がたためる」とほっとしているテナントもいるわけです。この点、リース期間延長オプション権というものが借り手に与えられている契約も多く見られます。リース契約は千差万別ですので、上記以外にも気をつけるべき点は幾つもあります。それぞれのビジネス上のニーズもあるでしょうから、やはりリース契約の前に、弁護士に相談してみることをお勧めします。


不動産法

レノルズ・礼子不動産法情報:NSW Government changes to Stamp Duty

On 1 June 2017, the NSW Government announced various changes to Stamp Duty to improve housing affordability.   The effect of the changes is that for any contracts dated on or after 1 July 2017: No Stamp Duty is payable on all homes up to $650,000; Concessions on Stamp Duty apply to all homes up to $800,000; $10,000 grant is available for builders of new homes up to $750,000 and purchasers of new homes up to $600,000. Insurance Duty on Lender’s Mortgage Insurance is no longer payable; Foreign investors are to pay higher duties and land taxes; Investors are no longer allowed to defer paying stamp duty on off-the-plan purchases (Purchasers who are buying a home as a primary place of residence off-the-plan, will be still entitled to 12-month delay in the payment of stamp duty).


不動産法

不動産購入 ― 瑕疵物件、購入後キャンセル出来るか

Q1:最近、不動産業者を通じてアパートの一室を購入しました。買った後になって、この部屋で1年前に強盗殺人があったという事がわかりました。気味が悪くて、とてもじゃないけど住めません。この不動産購入をキャンセルする事はできますか?    A1:日本で言うところの瑕疵物件ですね。オーストラリアにおいても、こうした「訳アリ」の物件の売買に関する法律が幾つかあります。まず、基本的には、物件の売買に関して買い手は、自己の責任において、物件購入前にこうした瑕疵の有無を調査する事が求められます(これを「Caveat Emptor」と言います)。   しかし今回のように、不動産を不動産業者を通じて購入する場合については、不動産の買い手を保護するための法律が別に存在します。例えばNSW州のProperty, Stock and Business Agents Act 2002の52条は、不動産業者がその物件に「瑕疵」があると知っていたにも関わらず、それについて黙ったまま物件の売買契約を結ぶ事を禁じています。また、消費者保護法(Australian Consumer Law)にも、似たような条項があります(第18条)。   「瑕疵」とはどの様なものかというと、「一般的な不動産購入者にとって、その不動産の購入をするか否かの重要な判断基準になり得るもの」とされています。こういった瑕疵には“精神的な汚点(Psychological Stigma)も含まれる”とされており、NSW Fair Tradingによれば、そのアパートの部屋で重大な犯罪が行われた場合などが“精神的な汚点に相当する”とされています。   今回の相談のように、購入後その不動産が「訳アリ」であると発覚した場合、この不動産購入を白紙に戻し、購入金額の全額返還を求めるというのは原則的にできないでしょう。しかし、消費者保護法に基づき賠償を求めて訴えを起こす事は可能です( 第236条)。賠償額は、この瑕疵が知られていたと仮定した上で予想されるこの物件の市場価格と、購入者が実際に支払った購入価格との差額になります。例えば、1年前の強盗殺人事件による“精神的汚点”の影響を考慮した上で「当該物件の市場価格は600,000ドルである」という査定結果が出たとします。しかし不動産業者がこの瑕疵について黙っていたために相談者は750,000ドルでその物件を購入した場合には、その差額150,000ドルの賠償を求めて訴える事になるでしょう。相談者がこの物件を査定額通りの600,000ドルで購入していた場合には、無論、賠償を求める事は出来ません。また、こうした賠償・契約無効の問題とは別に、この不動産会社が前の居住者の強盗殺人の事実を知っていた上で、これを購入者に知らせなかった場合は、不動産業者は罰せられる事があります(上記不動産業者に関する法律52条1項)。