商業リースは、テナントに事業活動を行うために財産の全部または一部を占有する法的権利を与えます。リースに入る前に、家主とテナントの両方がリース、賃貸料と出金、リース許可、修理とメンテナンス、保険要件、リースの終了の条件等を確認することが非常に重要です。 当社の経験豊富な不動産弁護士は、クライアントの必要とするすべての情報を提供し、クライアントの最善の利益を保護します。

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不動産法

不動産購入 ― 瑕疵物件、購入後キャンセル出来るか

Q1:最近、不動産業者を通じてアパートの一室を購入しました。買った後になって、この部屋で1年前に強盗殺人があったという事がわかりました。気味が悪くて、とてもじゃないけど住めません。この不動産購入をキャンセルする事はできますか?    A1:日本で言うところの瑕疵物件ですね。オーストラリアにおいても、こうした「訳アリ」の物件の売買に関する法律が幾つかあります。まず、基本的には、物件の売買に関して買い手は、自己の責任において、物件購入前にこうした瑕疵の有無を調査する事が求められます(これを「Caveat Emptor」と言います)。   しかし今回のように、不動産を不動産業者を通じて購入する場合については、不動産の買い手を保護するための法律が別に存在します。例えばNSW州のProperty, Stock and Business Agents Act 2002の52条は、不動産業者がその物件に「瑕疵」があると知っていたにも関わらず、それについて黙ったまま物件の売買契約を結ぶ事を禁じています。また、消費者保護法(Australian Consumer Law)にも、似たような条項があります(第18条)。   「瑕疵」とはどの様なものかというと、「一般的な不動産購入者にとって、その不動産の購入をするか否かの重要な判断基準になり得るもの」とされています。こういった瑕疵には“精神的な汚点(Psychological Stigma)も含まれる”とされており、NSW Fair Tradingによれば、そのアパートの部屋で重大な犯罪が行われた場合などが“精神的な汚点に相当する”とされています。   今回の相談のように、購入後その不動産が「訳アリ」であると発覚した場合、この不動産購入を白紙に戻し、購入金額の全額返還を求めるというのは原則的にできないでしょう。しかし、消費者保護法に基づき賠償を求めて訴えを起こす事は可能です( 第236条)。賠償額は、この瑕疵が知られていたと仮定した上で予想されるこの物件の市場価格と、購入者が実際に支払った購入価格との差額になります。例えば、1年前の強盗殺人事件による“精神的汚点”の影響を考慮した上で「当該物件の市場価格は600,000ドルである」という査定結果が出たとします。しかし不動産業者がこの瑕疵について黙っていたために相談者は750,000ドルでその物件を購入した場合には、その差額150,000ドルの賠償を求めて訴える事になるでしょう。相談者がこの物件を査定額通りの600,000ドルで購入していた場合には、無論、賠償を求める事は出来ません。また、こうした賠償・契約無効の問題とは別に、この不動産会社が前の居住者の強盗殺人の事実を知っていた上で、これを購入者に知らせなかった場合は、不動産業者は罰せられる事があります(上記不動産業者に関する法律52条1項)。