職場調査に関与し、手続き上の公平性が損なわれたり、利益相反が存在したり、知覚されたりした場合、調査プロセスを支援することができます。また、職場調査の証拠を作成し、関連するプロトコルについてアドバイスを提供することもできます。

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労働法

労使関係 - 職場の人種差別

Q: 日本人であることを理由に、職場で上司から暴言・いやがらせを受けました。これは人種差別として、何か法的な対処はできるのでしょうか?   A: オーストラリアには、人種や性、心身の障害などを理由とした差別を禁止する法律が多く存在します。人種による差別を例にとりますと、例えばオーストラリア連邦全土に適用されるRacial Discrimination Act 1975 (Cth)に加え、州レベルで適用される差別禁止法が存在し、NSW州においてはAnti-Discrimination Act 1977 (NSW)がそれにあたります。 まず、法律上の“人種”とは、大変広く定義された概念です。NSW州法においては、肌の色だけでなく国籍や民族性、宗教なども「人種」の定義に含まれるとされています。 法律上、「人種差別があったか否か」の判断には、「あなたに差別的な行動をとった者は、別人種であるAがあなたと同じ立場・状況に置かれた場合、Aをあなたと同じように扱うか」というのがポイントになります。つまり、今回の相談者の場合は「日本人であることを理由に暴言やいやがらせを受けた」とのことですので、例えばオーストラリア人の同僚があなたと同じ立場に置かれた場合、その同僚がこの上司から同じような暴言やいやがらせを受けるかどうかを考えます。もし、受けないと考えられるのであれば、人種差別があったと認められることになります。 職場で人種差別を受けた場合、3つの法的対処方法があります。一つ目は州の機関に訴えを起こすこと。NSW州の場合は、Anti-Discrimination Board of NSW (ADB)という機関がそのような訴えを受け付けます。二つ目は連邦機関であるAustralian Human Rights Commission (AHRC)という機関に訴えを出すことです。これらの機関に訴えを起こしても、すぐに裁判が始まるわけではありません。通常、それらの機関により、調停などの形で、当事者らが話し合いを持つ機会が設けられます。この場で謝罪や賠償、職場で人種差別が二度と起こらないようにする規定の周知などについての交渉を行うわけです。この交渉が残念ながら失敗に終わってしまった場合は、裁判を起こすことになります。 三つ目は人種差別が職場で発生した場合、労働法上の訴えを起こすことも可能かも知れません。労働法上の訴えの場合は、その差別の内容や結果により、Fair Work Commissionへ訴えるか、又は連邦裁判所への訴えとなるか変わってきます。職場での差別の結果、解雇されてしまうような事態の場合は、3週間以内にFair Work Commissionに訴えを起こす必要があります。